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IT系技術職のおっさんがIT技術とかライブとか日常とか雑多に語るブログです。* 本ブログに書かれている内容は個人の意見・感想であり、特定の組織に属するものではありません。/All opinions are my own.*

【Spotify】「COVID-19を偲ぶプレイリスト」を作った

どうでもいいのだがSpotify上で「COVID-19を偲ぶプレイリスト」を作ったのでそれを簡単に紹介しておきたい。
リンクは以下↓
https://open.spotify.com/playlist/5TgzDpMHSEfbeOpX1sYJER?si=1c06fa345f0943e8


コンセプト

2020年初頭に日本でも爆発的に感染が広まったCOVID-19は、長らく音楽業界を苦境に立たせてきた。 ライブやフェスは満足にできないし、感染対策とってなんとかやっても世間から袋叩き。 挙句「ライブとかフェスは(COVID-19下において)もう死んだ文化」と言われる始末だった。

音楽業界にとってはそんな苦境の時代であったこの3年間、私が推すバンド達も、決して歩みを止めていたわけではなく、新作を出したりして戦ってきていたのだ。 そんな時代に作られた曲だからなのか、それともそんな時代において私が聴いたからそう思ったのか、はわからないが、 この3年間で推しバンドによって作られた曲の中に、「これはCOVID-19の苦境を歌っているな」と思うものが、個人的な感覚ではいくつかある。 それを集めてみようと思った、というのが発端である。 あくまで私の「個人の感覚」で集めた曲群なので、人によっては違う感覚を持つ人もいるだろうし、「こんな曲もあるよ!」みたいな意見もあると思う。 まあ結局私の個人のプレイリストであるという点を念頭において、「へぇ~」くらいに見ておいてもらえたらありがたい。

なお、プレイリストのタイトルは「Fxxk COVID-19」(くたばれCOVID-19)なので、 本ブログ記事のタイトルである「COVID-19を偲ぶ」とは少し違う。 このプレイリストタイトルは、個人的に大好きなドラマー柏倉隆史さんがCOVID-19下において同名のグッズを作っていたので、 それに肖って作ったものだ。 このプレイリストに収録されている曲群は、どれもCOVID-19が猛威を振るっていて音楽業界が苦境に立たされていた時期に作られた曲なので、そういう意味では正しい命名だと思っているのだが、 2023年3月にマスク着用の義務化が解除され5月からは2類→5類への引き下げが行われるなど、 3年経ってようやく、世間でもCOVID-19との決別が図られようとしており、 実際、いくつかのライブでも、2023年3月現在、声出しは解禁され始めたし、一部のライブではモッシュやらダイブやらも(暗黙の了解のもとで)解禁され始めており、 もはや「くたばれ」とわざわざ言うまでもなく自然と「くたばりつつ」ある状況にあると思っている。 いや、勿論、COVID-19自体の脅威が消えたわけではないのだが、業界が臨む認識は少なくとも「脅威」ではなくなりつつあると思っている。 恐らくこの動きは今後加速していき、まだしばらく時間はかかりそうではあるが、ライブに関しても、そのうちCOVID-19以前と同様の光景が戻ってきて、いずれ「ああ、そんな時代もあったね」と昔を懐かしむようなものになっていくのだと思うし、現実その動きに足を数歩踏み入れていると思う。(そう望んでいる) というわけで本ブログ記事のタイトルはその辺の願望も踏まえつつ「COVID-19を偲ぶ」とした。 どうでもいい話だが…

収録曲たち

このプレイリストに収録した曲群を勝手に紹介していきたい。 どれもいい曲なので聴いたことない人は是非聞いてほしい。

  1. 新型コロナウイルスが憎い/打首獄門同好会

    これはまあ、そのまんま。wアルバムジャケにコロナウイルスを使ってる辺りからも実際彼らがコロナウイルスを憎んでいることは強く伝わってくる。 他の曲群と比べるとストレートかつポップに「憎しみ」を伝えていて、悩んでいるようにも見える一方で、楽観的に未来を見据えているような、バンドのアイデンティティがよく出ている曲だと思う。
  2. 白夜の日々/9mm Parabellum Bullet

    「君に会えなくなって百年くらい経つけど」という歌詞に、思ったようにライブができないもどかしさ、苦悩がよく表現されていると思う。 勿論百年も経ってるわけないんだが、現実的にそれくらいに距離感を感じるほど、ライブから離れてしまったというメッセージを感じる。 「今を生きるんだ、それが問題だ」という歌詞からもCOVID-19中の苦しさが現れていると思う。 それらをバンドのアイデンティティである激しいロックサウンドで彩った名曲。
  3. Dream in the Dark/Nothing's Carved In Stone

    「そんな苦い顔して何を見てる?僕らの行く先が眩しいのかい?」という歌詞に、一見優しいけど強烈なパワーが込められたメッセージ性を感じる。 (COVID-19なんかで)悩んでる暇なんてないんだ、俺たちは今まで通りやっていくぜ、という主張。 優しい曲調の中に込められた、「COVID-19なんてものともしない」というバンドのガッツを感じられる曲。
  4. 彼は誰の夢/MONOEYES

    「僕らが過ごした当たり前の日々も遠くなるけど」には、9mmの白夜の日々に近い、COVID-19で引き裂かれたライブなどの音楽活動との距離感を感じる。 一方で、「きっと蜃気楼みたいに朝焼けに染まって笑ってるのさ」という歌詞には、希望が込められていて美しい。 この「希望」ってのが個人的にポイントで、ELLEGARDENにはないMONOEYESアイデンティティでもあるのだ。 付いていけばきっといいことがある、と安心させてくれる。 アルバムのラストを希望で締めくくる。
  5. No Cut/ストレイテナー

    COVID-19中に発売されたアルバム「Applause」からの1曲。 実際にCOVID-19の世の中に対してそういうメッセージを込めて歌ったのかはわからないが、 「山も海も空も飛び越えて会いに行きたい、心からそう思うよ」という歌詞は、ライブへの強い願望を連想させる。 (このアルバムのレコ発ツアーがCOVID-19中の彼らの最初のツアーだった) ネガティブではなく希望を込めた優しいメロディで歌い込められている、ストレイテナーらしいロックでポップな名曲。
  6. yoake/MAN WITH A MISSION

    COVID-19の後期に発売された曲だからか、「もうすぐCOVID-19を抜けるんだ」という希望を感じ取れる(個人的にそう思う)曲。 「僕らの夜明けは今」が個人的にその感覚を強くつっついてくる。 また「無限の未来が僕らを呼ぶ声が 高らかに響けば また走り出せるんだ」という歌詞からは、 昔のように全力で声出して大暴れして盛り上がる各地のライブを目指して、嬉々として世界中を飛び回る彼らの姿を連想させる。 希望に満ち溢れたロックサウンド
  7. Entertain/Dragon Ash

    これもCOVID-19後期に発表された曲だからか、COVID-19を抜けだすための背中を押してくれる曲、という印象を持っている。 これはどの歌詞がというのじゃなく、すべての歌詞にそれを思わせるメッセージ性を感じ、まさにCOVID-19との決別を全力で歌いこんでいる(ように思う)。 一番ストレートに表現しているのは「さあ逆襲の時だ、ほら、その声を僕に聴かせて」の部分か。 その後のシンガロングはもはやライブのために用意されているとしか思えない。 COVID-19以前のライブをもう一度復活させるための狼煙、というイメージの曲。

+α

以上が私がつくったSpotify上のプレイリストに収録した曲だが、個人的には追加で以下2曲を紹介したい。 the HIATSUの「Blue」という曲と、MONOEYESの「Red Light」という曲だ。 この2曲は残念ながらSpotifyに存在しないため、個別に個人が入手する必要がある。 今でも入手できるのかどうかは知らないが、MUSIC UNITES AGAINST COVID-19という企画(?)において、寄付を行うことで、曲のダウンロードリンクが知らされるので、そこから入手できるというものだ。

それぞれの曲の歌詞および対訳は細美武士氏のブログで紹介されている。 細美武士氏の2つのバンドで、「赤」と「青」という対比する色を用いて、ロックなMONOEYESで激しさの象徴としての「赤」を、アダルトなthe HIATUSで静けさの象徴としての「青」を、それぞれ採用しているのがまた印象的である。

これらは上の曲群に比べるとCOVID-19に対するメッセージ性が強いとは(少なくとも個人的な感覚では)そこまで思わないのだが、 COVID-19でまさに苦境に立たされている、恐らく一番どん底の時期に発表された曲というだけあって、 COVID-19の世の中を生き抜こうとする強い意思を感じる曲として、自分の中では印象に残っている。 Spotifyのプレイリストは上の曲だけだが、個人的にはiTunesに同じプレイリストを用意していて、そのプレイリストには追加でこの2曲を入れている。 持ってない人は、是非入手して聴いてほしい。

  1. Red Light/MONOEYES

    「彼は誰の夢」に通ずるものがありそうな、ミドルテンポだが根底にガッツを感じる(?)ロックナンバー。 このころは本当に先の見えないコロナ禍にうんざりしていた部分があったが、そんな空気の中でも「希望をもって生きようぜ」と言われているような、温かみのある応援を感じる。
  2. Blue/the HIATUS

    Red Lightに比べると曲調は暗めで、全体的に複雑な印象を受けるが、ただまあこれがthe HIATUSの特徴なので…。個人的には大好きな曲である。 「夜明け前が一番暗い」という言葉があるが、それを連想させるような歌詞と曲調だ。 そういえば2020年年末の恒例大人ハイエイタスで、「来年になったら少しは良くなってるはずだからさ、それまで生きようぜ」って細美さんが言っていたのを覚えているが、 "Dawn is not far off"(夜明けはそう遠くない)という歌詞には、そういった希望も込められていたのかなと感じる。

まだしばらくCOVID-19の影響は引きずりそうだが、これからは加速的に回復していくと願う。 苦境の時代を生き抜いた敬愛するバンドマンの音楽と共に!